ツーリングレポート 2009


09 山形 1泊2日キャンプツーリング(1日目) 色鮮やかな紅葉と、鳥海山から望む素晴らしい日本海の眺め、そして夜は風が強くて寒かった
2009/10/24(土)−25(日) 1泊2日 CB1300SB − 2010/04/17記


山形道から望む素晴らしい紅葉の、ツーレポタイトル用写真

うーん?天井の蛍光灯の灯りが、とてもまぶしい。久しぶりのキャンプツーリングの準備に、手こずってしまった。何とか深夜に終え、ベッドに仰向けになりながら、起床予定時刻の02:00まで、1時間だけ眠ろうか、それとも熱いシャワーでも浴びて、眠らずに出発しようか、考えていたところ、そのまま少しだけ眠ってしまった様だ。今回のキャンツーは、バイク龍人さんとの二人旅。待ち合わせは、紅葉狩り大渋滞を考慮して、蓮田SAを04:30に出発。よって、02:00起床、03:00自宅出発の予定だ。

部屋の明るさに目が慣れ、枕元の時計を見る。ん?訳がわからない。「03:37」と表示されている。おかしい。電波時計なので、狂うはずはないのだが。。。うわっ!やばっ!おかしいのは私だ!寝坊した!っと、飛び起きた。大遅刻だ、いや、大大大遅刻だ!!!

急いで身支度をし、龍人さんに、「スミマセン!寝坊したので到着が05:00頃になる」とメールをし、ウェアを着て、荷物を運んで、バイクを出して、ケースを取り付けて。。。と、書けばこれだけなので、30分弱で出られると思っていたが、人間慌てていると、色んなヘマをしてしまうものだ。パニアとトップケースに入れるキャンプ用荷物は、完全にパッキングしてあったので、ケースを3つ運ぶのを忘れなければ良いだけなのだが、無線のアンテナ、TMの東北版、デジカメを忘れ、時間をくってしまった。結局、自宅を出発したのは、04:20頃になってしまった。


家から蓮田SAまでは、ゆっくり走って1時間ちょっと。だから、急げば50分位で着くだろうと、危険の無い程度に急ごうとした。しかし、首都高目黒線から都心環状線に入ると、すでにかなりの通行量で、自分のペースで走れない。箱崎JCTからは、抜いて行くのも難しい程の車の量だ。この時間としては異常だ。龍人さんは、これを知っていたから、04:30待ち合わせにしたのだろうに、寝坊をしてしまった(泣)。中央環状線から川口線にかけても同様で、もうこれは仕方ない。メーター内の時計は、メールで龍人さんに伝えた05:00を過ぎ、着々と時を刻んでいく。でも、どうしようもない。

東北道に入り、3車線になると、交通量はそこそこあるものの、流れ始めた。そこで、私はめったにしないが、バキューンと蓮田SAまでワープして、05:20過ぎに到着。レストハウス近くの四輪用スペースに駐めて、龍人さんに電話をすると、入り口近くの駐輪スペースにいるとのこと。蓮田SAの駐輪スペースが、入り口近くにあることすら、頭から抜け落ちていた。小走りでそこに行くと、龍人さんを発見。とにかく頭を下げて、本当に申し訳ありませんでした、弁解のしようもございません、と謝った。龍人さんは、当然怒っているのだろうが、私に見せる顔は、怒っていると言うより、もう半分あきれて、半分はもう笑っちゃう、という感じだった。もう交通量が増えてきているので、先を急ごうという話になり、ちょうど05:30に蓮田SAを出発した。ぴったり1時間の大遅刻である。


バイク龍人さん この度は、本当に申し訳ありませんでした。
心より反省しております。


朝6時なのに、東北道の佐野SAを過ぎたあたりで、既にかなりの交通量、の写真

蓮田SAを出ると、もうかなりの交通量だ。私が蓮田SAに着いてから、ほんの10分位なので、混雑の波が、どっと下り方向に、押し寄せて来ている感じだ。上の写真は、佐野SAを過ぎたあたりの様子だが、流れてはいるものの、追い越し車線はずっと詰まっており、ペースは上がらない。無線で会話しながら走るが、龍人さんによると、この先いくつかのボトルネックポイントがあって、その最後が福島西ICだそうだ。よっとそこまでは、給油や短時間のトイレ休憩以外は、極力走り続けましょう、ということになった。

概ね栃木県を出るあたりまでは、かなり混雑気味で、もう少し交通量が増えたら、あちらこちらでブレーキランプが点きだし、渋滞発生になるところだっただろう。私が遅刻していなかったら、もっとスイスイ走れていただろうにと、無線で重ね重ねお詫び。給油とトイレ休憩で、2度ほどSA/PAに立ち寄ったが、とにかく福島西ICを目指す。

東北道福島県内の写真

福島県に入ってしばらくすると、徐々に交通量は減りだし、最終的には自分のペースで走れるほど、少ない交通量になった。そして、福島西ICは、混雑に巻き込まれることなく、無事に通過することが出来た。

国見SAの写真

これでもう渋滞の心配はないだろう、ということで、国見SAで朝食を取ることにした。朝食を食べずに、ほぼずっと走りっぱなしで、体もかなり冷えてしまっているので、ここで回復させたい。念のため、ゴアテックスのウェア上下で来たが、インナーは外してあるので、それでも寒かったのだ。龍人さんは夏用ウェアっぽいが、寒くないのだろうか?RTの防風能力で、大丈夫なのかも知れない。

駐輪スペースに、後ろからバイクを入れて駐めようとした際、左右に張り出したパニアケース内の、荷物の重さのせいか、バランスを崩し、右側にたちゴケし(かかっ)てしまった。たまたま、駐輪スペースの一番端に駐めようとしていて、ちょうど歩道との段差の角にパニアケース下部があたって、右斜め45度ゴケくらいで済んだ。しかし、荷物満載なので、斜め45度くらいからでも、そして、龍人さんに手伝ってもらっても、起こすのはかなり大変だった。以前龍人さんが、阿蘇の急斜面でRTを立ちゴケさせてしまった時、5人がかりくらいで、ようやく起こせたというのが、やっと体感としてわかった。

国見SAにて朝食の写真

食事は、くつろげるよう、軽食コーナーではなく、レストランに入った。寒かったので、私は芋煮定食にした。龍人さんは、ステーキ丼だ。龍人さんには、せめてものお詫びとして、朝食をごちそうさせて頂いた。私はかなり冷えていたので、芋煮にして正解だった。寒い時には、体を中から温めるのが一番だと思う。

食後、ゆったりとコーヒーを飲みながら、山形へのコースを相談する。当初は蔵王越えも考えていたが、私の遅刻のせいで時間が遅くなり、渋滞に巻き込まれる可能性が高いのと、この寒さだと路面凍結も怖いので、素直に山形道をひた走ることにした。また、山形道で行く場合、行きに山寺に立ち寄ることも考えていたが、またまた私の遅刻のせいで、今日、山寺と鳥海山の両方に行くのは難しそうなので、今日は鳥海山に登り、キャンプ場へ向かうことにした。そして、明日時間に余裕があったら、山寺に立ち寄ることにした。

村田JCTの写真

充分休息をとった。国見SAを後にして、再び走り始める。程なくして、村田JCTにて山形道に分岐する。

多少のアップダウンはあるものの、概ね平らな東北道とは異なり、山形道は、緩やかな上り下りが2回ある。奥羽山脈に向かって上り、山形盆地に向かって下り、また、月山に向かって上り、庄内平野に向かって下る。

山形道の紅葉1の写真

山形道に入ってしばらくすると、前方、そして両側の山々の紅葉が、目に留まるようになる。

山形道の紅葉1の写真

標高が上がるにつれ、より鮮やかな紅葉が広がる。

山形道の紅葉1の写真

写真ではこの程度だが、実際は、もっともっときれいな紅葉です。

山形JCT付近の写真

一度少し下り、山形盆地に入り、山形JCTを通過する。標高は少し下がったが、盆地で最低気温は低いのだろうか、道路脇の木々がとてもきれいに色づいている。

山形道の紅葉1の写真

本当に運良く、このあたりの紅葉のピークに当たった様だ。山ごと紅葉、どころではなく、50km四方、あるいは、100km四方紅葉、といった感じである。これを見てしまうと、東京周辺の観光地の紅葉では、物足りなく感じてしまう。

山形道の紅葉1の写真

思わず、「うわぁー!」っと行ってしまうほど、見事な紅葉である。

山形道の紅葉1の写真

私は、紅葉や、山岳風景、そして海など、素晴らしい景色を目にした時、自分の口から出てくる言葉の、ボキャブラリーがとても少なく、ちょっと悲しくなってしまう。私の場合、概して、「うわぁー!」や「うおぉー!」、「すごーい!」や「きれーい!」、の4語しか出てこないのだ。皆さん、こんなものだろうか。

山形道の紅葉1の写真

標高がかなり上がり、山越えのトンネルに近づくと、既に落葉した木々も目立ち始める。

山形道は未開通区間がある。月山ICと、湯殿山ICの間である。この区間は、国道112のバイパスが通っており、流れもまあまあいいのだが、やはり片側一車線でも、高速道路の方が、所要時間は断然短いだろう。建設中の様でもなかったが、ずっとこのままなのだろうか。いずれにせよ、一度高速を降りて、再度乗ることになるので、新たに料金が発生してしまうのは、残念だ。

櫛引PAにて、R1200RTとCB1300SBの写真

さて、山形道は庄内平野に入り、櫛引PAにて小休憩をとる。

クラウザーのK5ケースの写真

国見SAで、このクラウザーのK5ケースが、完全なる立ちゴケから、CB1300SBを救ってくれたのだが、思いの外、大した傷は付いて無さそうだ。ケース下部の、少し盛り上がった部分の、右下である。この写真ではよくわからないかも知れない。

クラウザーのK5ケースについた傷の、アップの写真

アップである。写真左上の傷がそれである。たったのこれだけである。パニアケースは、バンパーと言ってもいいだろう。


龍人さんのRTは、最近、高速道路で長距離ばかり走っていたせいか、タイヤの中央だけがすり減ってしまっている。高速道路の車間距離で、後ろを走っていて、「ん?何かタイヤが、台形と言うか、かまぼこ型だな。」と、気付くほどなので、ちょっとまずい状態かもしれない。

ちょうど、R1200RTと、CB1300SB+クラウザーK5が、真横に並んでいるので、龍人さんがタイヤチェックをしている間に、2台の写真を、同じ距離から撮ってみた。

CB1300CBにクラウザーK5を3つ付けた、後方からの写真
R1200RTの、後方からの写真

すると、やはり車幅が違う。明らかに違う。片側10cmか、あるいはそれ以上出ているだろう。これまで色んな方々に、車幅は、一般的なツアラーよりも、旧規格の軽自動車の方に近いくらい、とにかく広い、と言っていたが、あながち嘘ではないことが、わかって頂けただろうか。

遠くより、鳥海山の写真

鶴岡ICを過ぎたあたりから、遠くに独立峰らしき山が見えてくる。あれが鳥海山だろうか?

近くより、鳥海山の写真

もう少し近づく。やはり、あれが鳥海山だ。勝手に、もっと荒々しい山様を、想像していたが、とてもたおやかな感じの山である。富士山に代表される独立峰は、周囲に山が無いので、山裾がスーッと広がる様子が、見てとれる。日本各地、様々なところに独立峰はあるが、どれも、印象深い山様をしていることが多い。鳥海山、気に入った。

鳥海山に登る道の写真

山形道を終点で降り、一般道を走り、鳥海ブルーラインに入る。下の方は、この写真の様に、緩やかなカーブで緩やかな登りだが、徐々にどちらもきつくなり、中ほどおよび上の方は、ちょうどいいカーブと登りの、ワインディングである。路面は、雪と寒さの厳しい地域特有の、少し荒れた感じで、でもデコボコや、割れ目などは無く、舗装したてのツルツル感よりも、安心出来る。この自然条件で、この路面を維持しているということは、結構頻繁に、舗装し直しているのであろうか。

鳥海山中腹の山形側駐車場より、日本海を望む写真

鳥海ブルーラインの、頂上付近の駐車場に入る。バイクを駐め、駐車場の日本海側の高台に登ると、日本海の絶景が目に飛び込んできた。いやー、これはきれいだ。180度、日本海だ。水面が日光を反射して、まぶしい。この写真は、ちょうどまぶしい場所を写していて、海の色がよくわからないが、日光を反射していない場所は、それはそれはきれいな青だった。快晴で空気が澄んでいると、富士山の新五合目から、駿河湾を一望出来るが、ちょっとこの絶景とは違う。こちらの方が、海までの距離が、断然近いからだろう。

鳥海山中腹の山形側駐車場より、すっかり落葉した木々を望む写真

駐車場のすぐ脇にあるベンチでは、家族連れがお弁当を食べていた。ちょっと寒いのを除けば、とても画になる。山腹の広葉樹は、もうどれも落葉してしまった様だ。冬間近の様相である。

鳥海山中腹の山形側駐車場より、山頂方向を望む写真

これが山頂方向。ここから見えるてっぺんが、山頂なのだろうか?上の方は緑色なので、恐らくクマザサに覆われているのだろう。すなわち、そこは森林限界を超えている、ということだ。緯度が高いので、私が昔良く登っていた、日本アルプスよりも、森林限界が低い様だ。

山形県と秋田県の県境の写真

駐車場を後にして、鳥海ブルーラインを進むと、山形県と秋田県の県境に差しかかった。既に龍人さんは、秋田県入りしている。

鳥海山中腹の秋田側駐車場より、日本海を望む写真

秋田県側には、もっともっと大きな駐車場があった。レストハウスの様な建物もあり、また登山者用駐車スペースもあった。上の写真が、先に、とてもとてもきれいな青、と言った、日光を反射していない場所の、日本海の色なのだが、やはり目で見たほどきれいには、写らない。まぶたに焼き付けておくことにしよう。あるいは、このきれいな日本海の色を思い出せなくなったら、またバイクで来よう。

鳥海山中腹の秋田側駐車場より、山頂方向を望む写真

どうやら、山形県側の駐車場で見たのは、頂上ではなかったらしい。今まで目に入ってこなかった、この山の荒々しさを垣間見ることが出来た。独立峰なので、火山のはずだが、登山者がこぞって山頂を目指す、百名山に入っている。と言うことは、今は安全な休火山だろうか。

鳥海山中腹の秋田側駐車場より、山頂方向のアップの写真

ハイキング気分・装備で来ると、痛い思いをするよ、と言っている様な、山頂の様相である。

鳥海山を下りながら、海を望む写真

秋田県側の駐車場を後にして、鳥海ブルーラインを下り、海沿いの国道7に向かう。海を見ながら、海に下って行く感じだ。海岸近くになるまで、断続的に海を見ながら走ることが出来る。この鳥海ブルーライン(山形県道210、秋田県道131)と、秋田県道58は、本当に絶景・快走・ワインディングルートだ。感動する道だった。ここはしっかり覚えておくとして、でも日本には、他にも素敵な道がたくさんあると思うので、どんどん発掘していきたい。

鳥海山の麓の、風力発電の写真

国道7に出る少し手前、鳥海山の麓に、大きな風力発電施設を見つけた。これが設置してある、ということは、強い風が、長時間あるいは長期間吹く、ということだ。西風が、特に冬場、強いのだろう。

日本海の水平線に浮かぶ、飛島の写真

国道7に出て、右手に海を見ながら、南下する。途中、海の上に何か見えるなあ、なんだろう?と思っていたが、どうやら、とても平べったい島の様だ。何となく写真に写っているが、わかるだろうか。水平線上で、真ん中よりちょっと左寄りである。後でTMで調べたところ、恐らく飛島だと思われる。

道の駅鳥海の、海産物焼きコーナーの写真

お腹も空いたので、道の駅「鳥海」に立ち寄る。龍人さんによると、ここは海産物が、とてもおいしいとのことだ。いい匂いに誘われて、海産物をその場で焼いてくれるコーナーへ。しかし、この写真の状態で、もう焼き物を置く場所が一杯とのことで、かなり待つとのこと。焼かれているカレイの切り身が、とてもおいしそうだったが、お腹もかなりペコペコで、待てないので、他のコーナーをあたることにした。

道の駅鳥海の、カニいくら丼の写真

結局、丼コーナーで、カニいくら丼を注文。しかし、がっかりしてしまった。勝手に頭の中で、カニの脚のむき身の丼だと、思い込んでいたのだ。おいしかったのだが、がっかりが尾を引いて、ちょっとだけ不満気味。

道の駅「鳥海」を後にして、引き続き国道7を南下する。事前に私の知り合いに聞いていた、鶴岡市内にある温泉「ゆぽか」に向かった。その方は、ゆぽかの近くにあるご実家に帰省すると、なんと1日に2回!?は、ゆぽかに行くらしい。そんなにいいのかと、事前から楽しみにしていた。しかし、酒田市、鶴岡市ともに、大きな街で、頻繁に信号で停まり、また多少の渋滞にもはまってしまった。途中無線で、龍人さんは温泉をパスして、キャンプ場に直行してもいいと言われたが、今日は長い距離、時間走ったので、温泉は外したくなかった。実は、龍人さんは、この時点で体調が思わしくなかったらしい。今考えると、顔色がいつもより悪かった気がする。気付いてあげられずに、申し訳ないです。

温泉施設、ゆぽかの写真

そして、ゆぽかに到着。入浴料はなんと380円と、たしか銭湯と同じ。それで温泉なんだから、お得だ。しかし、休憩場所に入るには、別途料金が必要だった。この後、買い出し、テント設営が控えているので、入浴だけにした。広くて清潔な風呂場で、どうもご近所さんが多いらしく、あちこちで、挨拶しているのが見られた。露天も広くて快適だったが、先があるので早めに上がった。着替えた後、龍人さんは足のマッサージを受け、私は飲み物を飲みながら、ゆっくり涼んでいた。しばらくして、龍人さんが、ものすごい元気な顔で戻ってきて、すっごい良かった!一休さんもやらない?やりなよ〜、と盛んに勧める。しかし、私は、他人に体を触られるのが好きではないので、マッサージはイマイチなのである。

ゆぽかの駐車場より、きれいな夕焼けを望む写真

ゆぽかを出ると、駐車場で、これまた、とてもきれいな夕焼けに遭遇した。実際は、この写真の色どころでは無いほど、美しかった。北海道北部の日本海側、初山別で見た以外では、こんな色の夕焼けは、見たことが無いくらい、きれいだった。太陽が沈む西側の遠くまで、海があって、太陽光を邪魔するものが、何も無いからなのだろうか。私が寝坊してなければ、この夕焼けを、キャンプ場で見られたかも知れないのに。。。龍人さん、申し訳ないです。

ジャスコ三川店の写真

ゆぽかを後にして、同じく知り合いに聞いた、ジャスコ三川店に向かった。キャンプ場のすぐ近くにある。着いて驚いたのが、まあ、でかいのなんのって、本当にでかい。今までに見た中で、一番大きなショッピングセンターは、栃木県の佐野アウトレットの近くにある、同じくジャスコ佐野新都市店だが、その比ではない。

ジャスコ三川店にある、風力発電の写真

しかも、ショッピングセンターに、なぜか風力発電施設がある。お飾りサイズではなく、本格的な大型のやつだ。そんなに風が強いのか。

龍人さんが、寒さ対策で、服を追加したいとのことで、まずは洋服売り場へ。色々見たが、気に入ったのが無かった様で、買わずに食品売り場へ。私は、夕食用に、にぎり寿司と、結構な量のおつまみを、朝食用に、カップ麺と、おにぎりを購入。ビールは、4缶くらい飲むと思ったが、キャンプ場にアルコールの自販機が無いことを、事前に聞いていたので、予備を含めて6缶購入。龍人さんに、そんなに飲むの!?と笑われてしまったが、あくまでも予備ですよ、予備!(まあ、飲むための予備なのですが。。。)


キャンプ場に着いたのは、もう完全に真っ暗になってから。もう、当直の方に替わっていたのか、事前の電話確認で、昼間に管理人さんと話した時とは、だいぶ印象が異なり、大した説明もなく、あっけなく受付完了。バイクを、管理棟の目の前の、平坦な敷石上に駐められたのは、ラッキーだった。バイカー用キャンプサイトは、バイクを駐めた場所から、砂利道をはさんで反対側すぐの、芝生の上だ。先客は誰もおらず、我々2人だけだ。もう真っ暗なので、慌てても仕方ない。パニアをおろして、電池式ランタンを、めいめい2台ずつくらい地面に置いて、それぞれテント設営を開始した。

風が強くて、グランドシートやテントを広げると、簡単に飛ばされそうになる。そりゃそうだ、よく見ると、すぐ目の前が、庄内空港の滑走路だ。風を遮るものは、何も無いのだ。鳥海山の麓で、そしてジャスコで見た、あの大きな風力発電装置を、ふーっと回す、そんな風の直撃を受けるのだ。遅くなってからの到着も想定して、居住性は最も悪く、前室も、トップケースとブーツを置ける程度しかないけど、最も簡単に設営でき、最も風に強い、山岳用のゴアテックスのシングルウォールテント、を持ってきてよかった。

さて、龍人さんが何かを探してる。龍人さんのテントは、小川のステイシー2で、私が持っているステイシーの後継モデルである。色んなところが改善されている様だが、複雑化しているところもあるようだ。どうも、私のステイシーでは、マジックテープでとめていた、サブポールとテント頂点部の固定が、龍人さんのステイシー2では、金具を使っているようで、その金具が見あたらないそうだ。それがないと、テントを組み立てられないそうだ。それは大変だ。何とか探さなくては。とりあえず、設営し始めた時に、金具があるのは見たそうなので、この周りにあるのは間違いない。しかし、下は芝生なので、見つけるのは結構大変かも知れない。幸い、すぐに見つけることが出来た。本当によかった。


そうこうしていると、どこからともなく、子供たちがやって来て、「UFOだ!UFOだ!」と、設営している周りで叫ぶ。どうやら、オートキャンプのエリアから、はるばるやって来た様だ。まあ、キャンプという非日常で、子供たちもハイテンションになっているのだろう、と思っていた。しかし、「なんで今頃テント立ててるの?もう真っ暗だよ〜こんな時間に立ててどうするの?」などと、ムカッとくる事、いや、もっともなご意見をおっしゃる。「本当は、もっと早く来たかったんだけど、遅くなっちゃったんだよ。テントを立てないと寝られないから、暗いけど、頑張ってテントを立てているんだよ。」と、ちゃんと答えると、色々叫びながら、どこかに行って、いなくなった。

しばらくして、第二陣の襲撃。「宇宙人だ!宇宙人だ!」、「エイリアンだ!エイリアンだ!」。おいおい、確かに暗くなってから来たから、UFOや宇宙人くらいは許そう。しかし、エイリアンはないだろう!?でも、子供相手に怒っても仕方ない。「宇宙人じゃないよ、エイリアンでもないよ、人間のおじさんだよ。暗くなってから来たけど、怖がらなくていいよ。」と、またまたちゃんと答えると、またまた何か叫びながら、いなくなった。お−、話せばわかるじゃないか、と思っていたところ。。。私がエイリアンを発見!?

ヘッドランプで、龍人さんをたまたま照らしたところ、ウェアの反射材が光って、確かに、宇宙人だか、エイリアンだかが、動いているように見える。お互いをヘッドランプで照らし合いながら、大笑いした。UFOにも見えるかも知れない。バイクウェアは、夜間の被視認性を高めるため、色んな所に反射材が使われているが、その効果が、ちびっ子の目により確認された、ということだ。

龍人さんのテント、ステイシー2の前室で、カンパーイ!の写真

そんなこんなで、強風の中、何とかテント設営を終え、やっと乾杯にたどり着いた。お疲れさまです、カンパーイ!

しかし、寒い。気温は、思っていたより、ちょっと低い程度だと思うが、いかんせん風が強いので、体感温度が低いのだ。ここで、龍人さんのテントに助けられた。ステイシー2の大きな前室に、奥から、敷物の上に座る龍人さん、食べ物、そしてローチェアーに座る私のほぼ全部、が入ってしまうのだ。そして横には、ミニテーブルまで置けてしまう。もし、龍人さんも私のテントと同じような、小さなテントで来ていたら、乾杯だけ外でして、食事は別々になるか、あるいは、どちらかの狭いテントの中で、窮屈な思いをしながら、宴会をしていたかも知れない。

今後は、基本はステイシーにするか、あるいは、事前に持って行くテントの種類を、打ち合わせしておこう。1人だけで行く時でも、今回のテントだと、前室が狭すぎる。ケース3つとブーツを置ける前室を備えて、簡単設営で、なるべく小さくしまえるテント、ないでしょうかね?いや、テントはもう十分過ぎるほど持っているので、これ以上増やすのはやめておこう。

私が持参した、コンパクトテーブルの写真

私のコンパクトテーブルも、持ち込ませてもらっている。とりあえずの荷物を載せて、持ってきたので、テーブル上が乱雑なのは、ご容赦下さい。このテーブル上で、ランタンの明るさ比較をしようと思う。

ランタンの明るさ比較1の写真

ランタンは、左が電池式LEDで、GENTOSのEX-747SR、右がキャンドル式で、UCOのキャンドルランタンである。写真では、EX-747SRが圧倒的に明るく見えるが、目で見た感覚だと、UCOキャンドルは、同じくらい明るく周りを照らしていた。カンデラ(cd)で表される、光源の明るさと、ルクス(lx)で表される、光源からある距離の場所を照らす能力は、どうも完全な比例関係には無いらしいのだ。ちゃんと理解していないので、説明出来ないのだが。

プラチナランタン予備燃焼中の写真

そして、今回初投入なのが、SOTOのプラチナランタン。ネットでは、あまり明るくない、むしろ暗い、との評判だが、マントルにプラチナを使っているので、バイクで移動中に、振動でマントルが割れてしまう心配が無いのだ。初回点灯時は、30分ほど、ある設定にして燃焼させるとのこと。しかし、その予備燃焼中から、やはりネットでの噂通り、暗い予感が漂ってくる。

ランタンの明るさ比較1の写真

左から、SOTOのプラチナランタン、UCOのキャンドルランタン、そして龍人さん持参の、小型キャンドルランタンだ。プラチナランタンには反射板が付いており、それをこちらに向けているので、かなり明るく写っているが、光源の明るさ自体は、右側2つのキャンドルランタンよりも暗いくらいだ。ガックリ。それならば、キャンドルランタンに、リフレクターを付けた方が、明るいかも知れない。今度試してみよう。プラチナランタンは、既に快速旅団で購入してある、クックトップと組み合わせて、ちょっとした灯り、プラス、ちょっとした暖めもの用に、使うことにしよう。

寒い中、冷たいビールを飲みながら、龍人さんと色んな話をした。キャンプの話、キャンプ道具の話、ウェアの話、バイクの話、仕事の話、家族の話、身の上話、などなど。キャンプはいいですね。これが温泉旅館やホテルだったら、会話する内容も違ってくるかも知れません。今回のキャンツーは、私が大遅刻したこと、龍人さんがあまり体調良くないこと、キャンプ場到着が暗くなってからになってしまったこと、そして、風が強いこと、この4点を除けば、1日目は、ほぼ満点だっただろう。うち、2つは私の責任だ。


トイレに行こうと外に出ると、ちょうど飛行機が着陸するところだった。明るいレンズではなく、高感度設定もたかが知れている、コンパクトデジカメではあったが、一応写真に納めてみようと、柵の杭の上に置いて、撮影にチャレンジしてみた。

村田JCTの写真

滑走路に近づいて来た。

村田JCTの写真

間もなく着陸。

村田JCTの写真

着陸の瞬間。

村田JCTの写真

エンジンを逆噴射して、減速中。

村田JCTの写真

舵を切って、滑走路からターミナルへと向かう。


やはり私は、乗り物が好きらしい。見るのも好きだが、乗り物に乗って、どこかへ出かけるのが、とても好きみたいだ。小さい時は、バスに乗り、母が最寄りの駅近くのお店で、買い物をするのに、ついていくのが好きだった。バスの降車ボタンを押すのが、一番の楽しみだった。車で出かけるのも、好きだった。家族4人で出かけると、子供2人は後ろの席で、外がよく見えなかったが、父と二人で釣りに行く時だけは、前の席(助手席)に座れるので、とてもうれしかった。電車で出かけるなんて、私にとっては、ものすごいイベントだった。母に、無くさないよう切符を渡しなさい、と言われても、切符を放したくなかった。自分で持って、改札の駅員さんに切符を切ってもらい、そして切符を手渡したかった。電車の中では、もちろん座らずに、外が一番よく見えるドア脇に立っていた。

もう少し大きくなると、自転車に乗って、学区外に遠征するようになった。最寄り駅の繁華街までも、自転車で行けるようになった。友達と釣りをしに、近くの埋め立て中の埠頭にも行った。今考えると恐ろしいが、海に等間隔で打ち込んであった杭の上を、何百mもピョンピョン跳びながら、釣れると聞いたポイントまで、たどって行ったものだ。一歩間違えれば、海にドボーンで、落ちたら登るすべはなく、杭づたいに戻って来るしかない。そのまま溺れてしまう可能性も、高かっただろう。


18才になって、自動車の免許を取ると、一気に世界は広がった。休みのたび毎に、また、平日も夜な夜な、誰かの家の車で出かけた。当時流行の曲を、カセットテープで聞きながら、あちこち行ったものだ。お金はそんなに無いので、首都高や高速道路、そして有料道路は、まず乗らなかった。ほぼ下道オンリーのドライブだった。当然ガス代は、キッチリ割り勘だった。家にあった50ccの原付にも、少しは乗ったが、近所に出かける程度で、バイクへの興味は沸かなかった。私の興味対象は、とにかく車だった。

就職して、お金を貯めて、翌年中古で、初めて自分の車を買った。買った時よりきれいになったんじゃない?と近所のおばさんに言われるほど、ピッカピカに磨いた。その後ずっと、お金をつぎ込むのは車のみで、車検を通した事は1回しかない。新幹線や、飛行機で出張するのも、好きだ。大体、電話やメールでは事足りない時に、出張をするので、仕事としては厳しい状況なのだが、それでも楽しい。特に、帰りに飲むビールが、たまらない。海外出張は、時差もあったり、概してスケジュールがハードだったりと、かなりきついのだが、それでも飛行機に乗るのは好きだ。もちろん、行き帰りも、眠っている時以外は、ずっとビールを飲んでいる。到着後、空港からそのまま仕事に直行の時以外は。


それが、今となっては、バイク命である。車は、雨に濡れずに、人と荷物をたくさん運べる箱、くらいにしか思えなくなってしまった。バイクは、タイヤが2つしか無いから、停車している時も、走り出す時も、走っている時も、曲がっている時も、そして停車する時も、常にバランスを取らなくてはいけない。バランスを取らなくても倒れない車より、運転が難しい。難しいから、面白いんじゃないかと思う。

ちなみに、唯一苦手な乗り物が、船である。船酔いしやすいのだ。大型フェリーでも、海が荒れてて、周期的な大きな揺れがあると、かなり辛い。そういう時は、先に眠ってしまうに限る。

あと、ずいぶん前から乗りたいと思っているが、乗れていないのが、寝台列車だ。具体的には、サンライズ出雲・瀬戸に乗りたい。夜10時過ぎに、家のベランダから、下りのサンライズ出雲・瀬戸が走っていくのが、見えるのだ。車内灯が白熱灯(色)で、ラグジュアリーな感じである。調べてみると、ほとんどが1人用か2人用の個室で、一部、大変お得な「のびのび座席」、というのがあるらしい。フェリーの二等寝室に、隣との仕切り板を入れた様な感じだ。


確かビールを4缶飲んだところで、疲れと眠気がおそってきて、宴会終了となった。私は睡眠不足で、あっという間に眠りに落ちたと思うが、たったその間にも、隣から、「コン!コン!」という、龍人さんの咳の音が聞こえて来た。寒いので、風邪がひどくならないといいが。


2日目に続く


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